★本日はお忙しい中有難うございます。
HULEYAさん:こちらこそ有難うございます。
★いつからベリーダンス始めましたか。 HULEYAさん:ちょうど2000年だったんだすけど、まだベリーダンスという言葉が広まってなくて、友達に「ベリーダンスやろうよ」って誘われて、
「あ~、あの棒の下をくぐるやつね」って、リンボーダンスと間違えて 「違うよ、お腹を出して踊るやつだよ」って言われて、「あれ、そんなダンスあったかな」というのが始まりです(笑)
その時に教わりに行ったのがミシャールというアメリカ人のベリーダンサーです。
★そんな始まりだったんですね(笑) それまでは、他のダンスはやっていたんですか。 HULEYAさん:全くやっていないです。
ダンスには全く興味がなかったんですが、演劇の勉強をしていたので劇団の研究生としてお芝居の勉強をしていました。ですから何か表現をする事には興味がありました。
多分その頃の私に将来ダンスの先生になるよ、と言っても全く信じないですね(笑)
★Huleyaさんのベリーダンスショーを見させて頂き、表情がとても印象的で素敵に感じたのですが、お芝居からきてるのでしょうか。 HULEYAさん:有難うございます。
私はベリーダンスという言葉よりも『オリエンタルダンス』という言葉を使うようにしています。ベリーダンスという言葉は西洋の人達が後からつけた名称で、どうしてもお腹を見せる踊りという印象になってしまうのですが、元々はエジプトやアラブの国ではアラブ語で『東洋の踊り』という意味のラクスシャルキ呼ばれていました。英語に訳すとオリエンタルダンスになります。アラブの民族舞踊なども含めたダンスの総称になるので、私はオリエンタルダンスという言葉を普及させたいと思っています。
オリエンタルダンスの中にはいろんな要素があります。すごく可愛らしいとか、フェミニンだったり、情熱的とか、悲しみだったり、そういうものを表現できるダンサーになりたいなと思っています。
★表現する際にポイントなどあったら教えて頂けますでしょうか。 HULEYAさん:他のダンスにも素晴らしい所はいっぱいあると思いますが、その中でもオリエンタルダンスは感情との結びつきが深いダンスだと思います。
お芝居って、その役になりきりますよね。
例えば、自分が愛する人に愛されない苦しみを歌っている歌があったら、その気持ちにならないといけませんし、自分自身からその感情が出てこないと表現しにくいと思います。表面的に踊っていても踊りにくいですし、本当にその気持ちになれた時に初めて踊りやすく感じます。
★HULEYAさんの動きは一つ一つのが綺麗で丁寧だと感じたのですが、何か気を付けているポイントなどはありますか。
HULEYAさん:私の先生の一人は、エジプト人の男性の先生なのですけれども、よく言われるのがオリエンタルダンスは女性のダンスという事です。女性らしさを出さないといけないダンスで、力で比べれば男性に負けてしまいますが、そうではない女性にしかない細やかさ、繊細さやエレガントさ、しなやかさを出すようにと言われているので、なるべく女性らしい優雅な無理のない流れるような動きを、オリエンタルダンスを長くやっていらっしゃる方は皆、自然に体に入っていると思います。
★具体的な動作だったり気を付けるポイントはありますか? HULEYAさん:気を付けてるというよりも難しいと思うのは、手の位置です。
バレエみたいに決められた手の動きというものもありませんし、
手の定ポジションというものがないので、何気なく置いたり、何かのジェスチャーをしたりするんですけれど、結構置きどころに困ったりする事があります。ずっと一つの場所に手を置いててもおかしいですし、動かし過ぎても腰がメインなのに手が目立ってしまいます。
バランスがとても重要だと思います。
★なるほど~有難うございます。
少し話が変わってしまうのですが、ショーに出られる際の衣装選びはどのように選んでいますか。また衣装選びのポイントなどはありますでしょうか。 HULEYAさん:オリエンタルダンスは伝統的な文化を背景にしたダンスなので、こういう曲の時は、こういう衣装を着るという事がある程度決まっています。全ての方がそのような考えではないと思うのですが、私どものスタジオではエジプトの民族舞踊をメインに教えているので、無視はできないなと思っています。
常にお腹が見えている衣装を着ているという訳ではありません。ボーカル入りの曲で踊る時は、先生からなるべくお腹を隠しなさいと言われたりします。
地方の民族舞踊を踊るときは、一見みると、ベリーダンスに思われないようなワンピースの衣装を着ます。これらはすべて伝統にのっとった民族衣装です。
前述したエジプト人の先生は保守的な物を好むので、先生が演出のショーでは、伝統的な衣装しか着ませんが、私一人だけの時は新しい流行のものを取り入れたりもします。
もちろんセパレーツの衣装もショーでは着用しますし、伝統的な民族舞踊を踊る場合でもソロの場合は衣装を着替える時間がないので、そのままセパレーツの衣装で踊る場合もあります。
★ベリーダンス衣装のブランドで好きなブランドはありますか。 HULEYAさん:宣伝になってしまいますが、ブラジルから衣装を輸入して、オンラインショップで販売している関係上、ブラジルの衣装をよく着ています。
★ベリーダンスの衣装というとトルコやエジプトというイメージがあるのですが、ブラジルにもあるんですね!
HULEYAさん:ブラジルは移民の国でして、レバノンなどのアラブ人の移民も多くて、アラブ街もあります。
ブラジルのオリエンタルダンスの歴史は日本よりも古くて、オリエンタルダンスの人口も多く大きなコミュニティーがあり、衣装屋さんも沢山あります。
私の所で主に取り扱っているブランドはSIMONEというブランドなのですが、ブラジルの衣装の特徴は軽いという所です。ブラジルはサンバの国で、サンバはハイヒールを履いたまま何時間も踊りっぱなしなので、軽くないと踊れないないのです。
エジプトやトルコの衣装は結構重みのある衣装なのですが、ブラジルの衣装は、それよりも随分軽く作られています。ビーズなどの素材が軽く、通常重さによって光が深くなっていくんですが、軽いけど良く光って動きやすいというのがブラジル衣装の特色です。 |
http://www.casa-borboleta.net/ |
★有難うございます。ブラジルのベリーダンス衣装があるとは知りませんでした!
衣装からは話が外れてしまいますが、ベリーダンスメイクに苦労しているダンサーも多いと思うのですが、HULEYAさんのメイクをする際のポイントを教えてください。 HULEYAさん:私もそんなに詳しくはないのですが、ベリーダンスっぽいメイクをするなら『アイライン』が肝ですね。
漆黒のアイラインがおすすめで、私はMACという化粧品ブランドの粘土タイプのアイラインを使うんですけども、本当にべったりと塗ります。
初めての方や学びたての方がベリーダンスメイクをする場合、何が一番問題になるかというと、皆さん薄いんです。
自分で鏡をみて、『え、タヌキじゃない』(笑)って思うくらいにしないと本当のベリーダンサーっぽいメイクにはなりません(笑)
★ちょっと勇気が必要なんですね! HULEYAさん:そうですね。家でどんどんメイクしてみて、『冗談でしょ』って思うくらいがちょうど良い感じです(笑)
舞台などのステージで踊る時とレストランショーで踊る時のメイクは違うのですが、舞台などのステージで踊る時は客席から見えないので、なるべく大きめに濃くメイクにしますし、レストランショーはお客様が近くにいるので、舞台よりは薄くします。
★ネイルも何か工夫されていたりするのです? HULEYAさん:普通のOLさんよりもキラキラして派手なネイルをしています。これもステージで踊っている時に遠くからでも見れるようにする為です。
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★有難うございます。
プロベリーダンサーとしてそういう所まで意識されてるんですね。
それではプロベリーダンサーの魅力を教えて頂けますでしょうか。
HULEYAさん:フリーランスなので全てを自分でやらないといけないという所です。
殆どのプロの方がダンスを教える事でお金を得ていると思うのですが、そうなるとダンスを教えないといけませんし、自分で踊ることもそうですけど、生徒さんの発表会の企画もします。ダンサーでありプロデューサーでありディレクターであり振付師でもあります。
大変ですけど、そういう所が面白いと思います。
★それでは最後にHULEYAさんにとってベリーダンスとはなんですか。
HULEYAさん:自分の人生そのものです。
★有難うございます。
今回は素敵なお話を有難うございました。
今年も多くのショーに出演予定のHULEYAさんから目が離せません!
これからも応援しています。 |
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